信越五岳(ごがく)トレイルランニングレース 2010

( 2010年10月初に記載。とりあえず、書き終えた事にしました。。。 )


長野県飯山市斑尾山に始まり、新潟県妙高市を通り、戸隠を通り、長野県飯山市 長野市飯綱高原までの総延長110kmのトレイルランニングレース、

 『信越五岳トレイルランニングレース2010』

に参加しました。


結論から言って、エイドでは豊富で心尽くしに溢れた補給食 が提供され、コース表示も分かりやすく、走力・体力のある方には、きっと快適に走り続ける可能性があるので、人様にお奨めしても良いレースかと思えます。ただし、林道が苦手な人には、だいぶ林道の登り下りが有るので、苦手な区間が相当に長いと感じる筈です。 最後、というか、後半大部分歩きましたが、なんとか時間内にゴール出来ました。


ウルトラトレイル110kmという、これまでの人生の中で連続して最も長い距離を、それもトレイルで移動し続ける、私にとって未知の領域への挑戦です。

厳密には、7月におんたけウルトラトレイル100kmに挑戦して、序盤でリタイヤしてしまったので、ウルトラトレイル完走に向けての、二回目の挑戦ではあります。


このレースは、

 スタート : 斑尾高原 、 9月19日(土)早朝5時30分〜


 ゴール  : 飯綱高原 、 9月20日(日)〜3時30分
        
        制限時間 22時間。

 
後日、妙高市より、2010年の大会の様子として掲載されました。

 http://www.city.myoko.niigata.jp/guide_city/kanko/trail100/
 http://www.youtube.com/watch?v=qOxzx2eCKJE&feature=player_embedded

  ※動画に写っている方々は、ほぼトップの方々なので、平和な雰囲気のなか
   淡々と、ゆっくり走っている様に見えますが、彼らも厳しい筈です。

   普通の体力の人だと、とっても厳しいです。


スタートとゴールが異なり、9月19日(土)早朝から深夜に掛けてレースが行われ、表彰式が翌日20日11時30分から、妙高市で行われるので、前日は斑尾宿泊、20日は妙高市宿泊となる。

翌日宿泊マストとなっている事に関しては、大部分の人は深夜〜未明にゴールに到着することになるので、自分の車の中で仮眠したり、田舎で時間をつぶす場所も無いエリアでウロウロしているよりは、宿の布団でゆっくり休めるのでその方が良かったと思いました。

【 コースマップ 】 ← リンク

 ※これは小さいので、上のリンクを参照。

前日は、JR長野駅〜斑尾高原まで送迎バスがピストン的に出ていた。自分は、15時発で予約していたが、11時少し過ぎにJR長野に着いてしまったら、後発のバスがまだ有って少し待つとバスに乗る事が出来た。


レストランハイジに着いて、受付を済まし、各メーカーの販売や展示の店が出ていた。
興味が有った、VESPAのWASP OKANICが有ったので試しに買って食べてみると黄な粉餅の乾き気味の物みたいな感じで結構美味しいので今回試す事にした。


色々周っても時間が凄く余ってしまうのだったが、後で聞いたら宿に早めにチェックインしてゆっくりすることも出来たのだった。

前日宿泊は、斑尾のペンションタイプの宿で、風呂あり・食事無しの素泊まり的な範囲だけで9500円…だった。ベッドが3人分ある部屋だった。前日の食事はウェルカムパーティーの立食(消化に良く、美味しく、量も豊富で、飲まないけどビール・ワインも有るのでかなり大満足では有る)で、当日朝の食事はスタート近くのレストランハイジで摂る。


ゴール当夜に止まる宿までは、飯綱高原のゴールそばから(マイクロ)バス送迎で多分80km/Hr超で、新赤倉・東赤倉エリアまで1時間以上掛った。赤倉の宿は、事前の前払い金と宿泊後の合計で7000円。旅館タイプで、拾い部屋に1人で布団を敷いて宿泊。

ゴールそばのホテルで、有料(1000円だったか?)の風呂に入ったが、他の人を待つ予定が無ければ、そこへ行かずに着替えてすぐにバスに乗って宿泊の宿の風呂(当然無料)へ行った方が良かった。

宿のご主人は、お若い感じだったが、未明まで到着する選手の案内対応が散発的に続くので、かなり大変そうだった。

前日、コース説明の際の、石川弘樹さん。皆はたいていたが、自分はフラッシュはたかなかった。

非常に情熱に溢れ、丁寧で親切な説明。


ここまで、レース運営に注力して下さっていたら、自分で長いレース走ったりする暇は無くなってしまうんだろうなぁと別な意味で勝手に納得。。。


コース説明の際に、斑尾山から、天気が良ければコース全景が見渡せるとのこと。

美しく、雄大な景色を前に、自分はあんな遠くまで行けるんだろうか? と言うのでは無く。

自分は、あんな遠くまで、この素晴らしいコースに挑戦出来る喜びをポジティブに感じて欲しいとの説明だった。


当日起床。

アラームは、2時過ぎに掛けたが、はやめにパッチリ目が覚めてしまった。


食事は、普段食べている蒸しパン一つ、パン2枚、OKANICを一つ。サプリを、アスタキサンチン1粒、マルチビタミンミネラル2粒、ハイチオールBを4粒。宿で貰ったプラム小を4粒ほど。

普段どおりの粗食気味な朝食。


天気予報によれば、かなり暑そう。


宿を出て、送迎バスの出る駐車場へ暗闇の中歩いている時、気温18.8℃、湿度86%。

全然寒く無い。


バスは、3時40分発の筈だったが、だいぶ早くに出発して行った。


レストランハイジに着くと、食事は済ましていたので、スープを二杯、コーヒーを一杯。
最近は飲んでいないし、レース前なので牛乳は飲まず。(飲める人は腸が強靭なのでしょう)

5Aの第二関門、66.6km地点で受け取って中身を受けたり、いらない物を入れたりするためのドロップバッグと、ゴール地点で受取れる荷物バッグを渡した。 大きなトラックの荷台の中の荷物用ラックに積み込まれていく。

ドロップバッグには、スタート時天気が良さそうだったので、レインウェアを入れてしまった。その他、ライトと予備の電池。足りなくなった場合の補給食。一応代えの靴。ドロップバッグは、アートスポーツの口を紐で縛る袋一つだった。
( 必要だったのは、ライト。ただし、予備電池を5Aでザックに入れ忘れたのは失敗。ジェルは、後半大して走れなかったので余った。ちゃんと走れる人は、ジェルも必須なのかも知れない。夜の天気は分からないので、冷え防止も兼ねて、レインウェア上はザックに入れた。 )

とりあえず、1回トイレに行ってから、スタート後しばらく登って行くアスファルトの道を行って帰ってのジョグを繰り返して、大を済ますように努めた。結構頑張って出したのと、スタート時間が朝なので、スタート後にもよおす事はまぬがれた。 ただし、やはり腸の活動が活発で、前半20km近くは、ずっとガスがプップカたまって来た。



◆◆◆ スタート ◆◆◆


スタート地点(遠景)


スタート地点。

だんだん人が集まってきた。


スタートゲート

なかなか♪


スタート直前。

お決まりだけど、皆で10からカウントダウン。


スタート後は、前日受付前からたまたま近くにいた人としばらく一緒に走ったが、最初の登りで彼がペースを上げていく様なので自分は淡々としたペースに徹する事にした。 彼とは、走る前に、膝が逝ってしまった あるいは 逝き掛けたときには、私のへなちょこな、【 両足時間差着地走法 】と名づけたスキップ見たいな走りを是非試してみて下さいとお伝えして置いたら、後半役に立ったと言っていたので、喜ばしい限りです♪



斑尾山山頂手前(確か)。

あぁ♪ あそこまで行けるんだ♪…と。 ( でもまだ、20km地点。相当遠い )

2008年の斑尾50kmの時は、斑尾山の登りで足が攣りかけて、斑尾山下りで完全に、両足が攣ってしばらく動けなくなったのだった。

今回は、斑尾山の登りで、若干ヒクヒク来る感じがやはり有った。感触的には、あぁ、あんまり大して進歩していないんだなぁと感じた。


あまり無理せずに、斑尾山山頂に到着。 2008年の時に泊まった宿のご主人が居られたんでご挨拶。


斑尾山の下りは、特に慌てず、淡々と無理せずに軽く下っていった。2Aのレストランバンフでは、軽く水分を一杯飲んで、バナナを食べ、トイレで少し出してから慌てず出発。


次は30km地点の袴岳1200m程まで登りが続く。斑尾山〜袴岳の下りしばらくまでが、このレースの全体の中で、一番気持ち良いトレイルだったと思う。最初、若干人工的な箇所や、ロードや、側溝の蓋の上みたいな所を走るところも有るが。


ここは、一昨年に確か開通した、信越トレイルの一部だから、相当手を掛けて手入れしているのだと思う。 レース的なきつさや、完走後の達成感は走ってみないと分からないが、今回のレースコースより、信越トレイルの方が10倍(って意味不明かもだが)気持ち良いのでは無いだろうか。。。



◆◆◆ 3A(38.5km地点)  ◆◆◆


3Aまでで、4時間41分。ここでは、冷たい水に浸かって冷え冷えのトマトが美味しかった。スポドリ、水、コーラなども補給。

3A前後のロードと、4A 51.5km手前の山道に戻るまでが非常に暑くて、川沿いで日差をさける木々とか何もない所が続くので結構疲れます。 あんまり暑いので、予備の500ccの水を頭や首筋に掛けて冷やしながら走り続けた。

私は、ここで結構走れるなと思って、5〜6人抜いて走ってしまったが、トレイルに入るとすぐ歩きになってしまったので、少し頑張りすぎたかも。


ガケに注意と丁寧な標識


確かにガケ。 

暗い時間に通って、これが行きなり有ったら。危険かも。

しばらく、御巣鷹山の斜面をトラバースするシングルトラックが続いたと思う。平坦だけど、なぜか、木段の様に、木が埋め込んで有って、表土流出防止にしているのか、とても走りにくかった気がする。 平坦だと思っていると、案外、微妙に下りが続いていたりするので、知らぬ間にスピードが上がって、膝下の疲れが蓄積しがちな感じがしました。


淡々と走り続けていると、【50km】の標識。

なかなか良い感じの雰囲気が出てますね。ここまでで、6時間28分。私にしては、なかなか良いタイムです。



◆◆◆ 4A(51.5km地点)  ◆◆◆


しばらく走り続けると、4A、51.5kmに到着。

4Aに着くと、スタート前に一緒だった彼が先にエイドに着いていた。

走力は彼の方が大分勝っているのだと思うが、膝の調子が思わしく無いので、登りで彼が先行し、下りで私が先行しとなって、最後のエイド8A 92.3km地点まで同じような感じで進み続けて行くのだった。

トレイルランニングレースと、一応レースながら、圧倒的に長い距離で、圧倒的なトレイルの中を淡々と歩み続けて行く訳で、競争する意識よりは、何となしに相棒の様な感じがして来ました。 彼と前後しつつ、エイドで言葉を交わしたりしていることで、何とか淡々と歩み続けられた。

4Aでは、若干固形物が溜まってきた感じがしたので、仮設トイレで何とか出そうと大分気張っていた。気張っていると、何度もドアを叩いてくるやつがいるので、その度にドアをたたき返すものだから余計に時間が掛ってしまった。

ここで、ハイドレーションの吸い口のゴムの部分を落として無くしてしまった。吸い口が無くても、コックの部分は残っていたので吸いにくかったが何とかなった。

4Aの後は、コスモスが疎らに咲いている黒姫高原スノーパークを抜けて、なだらかな林道をひたすら淡々と登って行く事になる。 いまいち、走れない感じがしていたので、取り敢えずは、早歩きで進む事にした。


コスモスは、時期的に最盛期で無かったのかも。


超早歩き! とか言いながら、ゆっくりと走っている人を抜きつつ歩いて登っていった。超早歩きは、案外早いのが分かったが、その調子で10kmほど歩き続けていったら、結構疲れてしまった。

60km地点ぐらいから、ずいぶん疲れた感じが募ってきた。そこら辺は、笹ヶ峰牧場の中の土の固い林道みたいな平らな路面が続いている。全然走れる筈なのだが、どうしてもここで一旦気力が萎えて走れなくなってしまった。

とりあえず、固い土の林道みたいな平らな路面が終わり、平らだけど、やや登っている牧草地みたいな場所も、自分も周りの人たちも淡々と歩いて登っていた。

強い人は、ここら辺を淡々と走り抜けられるのでしょう。

自分は、もう走れないんじゃないかと確か感じている瞬間も有ったとおもう。しばらく歩き続けていると、固い土の地面も、牧草地も終わって、下りの土の地面で10cm位の岩がゴロゴロ転がっているトレイルの下りが有った。何気に普段のトレイルの下りの感じで、脱力して下っていると、やはりこういう場所こそ自分の場所だと言う感じで、しばらく一緒に淡々と移動していた人たちが後ろに消え去って行った。 林道や、固い地面で無ければ特に支障なく軽快に走れる自分を再確認。



◆◆◆ 5A(66.6km地点)  ◆◆◆


なんとか、66.6kmの 5Aに到着。9時間49分。 散々歩いたので、15kmで3時間も掛ってしまった。1km12分相当も掛っているので、普段歩いているのよりも遅い。

5Aのエイドステーションは、制限時間 18時30分の 第二関門。

ここで、ドロップバッグを受取り、補給食を追加したり、ヘッドランプを取り出したり出来ます。スタート前天気が良かったので、防水・ストレッチ素材のレインウェアの上を念のためにザックの中に入れておいた。 ドロップバッグの中には、予備の靴とか そのた着替えとか色々入れておいたが、殆ど無用だった。

一つだけ失敗してしまったのは、ランプを取り出した時に、予備電池をザックに入れ忘れていたこと。


上にも書いたが、このレースは、他のトレイルランニングレースと異なって、エイドでの食事の種類が豊富で、結構美味しくて、次のエイドでわこれが食べれるんだと食べることを楽しみに次まで頑張るというのが、私の場合は結構ありました。

http://www.sfmt100.com/news/2010/09/news-47.php


エイドステーションでは共通メニューが、

 『 水、ムサシ、コカ・コーラ(2A以降)、パワーバー、バナナ、チップスター、飴、塩』

5Aでは、

 共通メニュー+温泉まんじゅう、巨峰

が予定でしたが、急遽、スープパスタ、トマトスープがゆ、中華粥、など美味しく温かい食事が追加になって有り難く、美味しくいただいた。

5Aでは、最近、40km少々とかのレースで顔を見かける人たちがいたので、やはり、私と同じような走力の人は、私と大差無い動きしか出来ていなかったのだと思う。

5Aで、念のため靴を1回脱いで、靴の紐をしめてとしたのだったが、確かに踵をしっかりあわせてから適度に締めた筈だったのだが、その後で若干で走ることに支障が出るほどでは無かったが、少し足にトラブルを生じてしまった。

 

 ◆両足の小指の爪の付根の内側寄りに豆が出来てしまった。

 ◆左足の拇指球の人差し指(?何と呼ぶのか? 
か )の付根の皮が若干(前後に25mm、幅5mmぐらい)剥離して、外側に寄って豆の様な感じになってしまった。

若干違和感は感じていたのだったが、靴紐は何度か締めなおしたが、靴を一旦脱いで、きちんと履きなおすべきだったのだが、ダラダラと行ってしまったのだった。 もっと長い距離や、後半がもっと過酷なコースだったとしたら、これが致命傷に繋がった可能性も有るので、今後注意しなければならないのだろう。。。

5A(=第二関門 制限時間18時30分)を出ると、ダム湖の 乙見湖 を右に見ながら数百メートル進むと、急な階段を登って行く。 徐々に、疲労が蓄積しつつあるので、慌てて進むと足が攣りそうな感じがしていたので、淡々と、膝上に体重を掛けて乗り込む様に手押ししつつ登って行く。

翌日、表彰式の時に石川さんが講評の時に話していたが、トップの相馬選手はここでもきっちり走っていたそうです。

ダムのところから、70km過ぎに給水があって、その先75kmぐらい 御巣鷹山2048mと佐渡山(1827m)の鞍部のところまで、淡々と登っていっていたと思う。 一部林道?だったかも有ったが、この辺は殆ど山道。 山道といっても、普段あまり人が通って無くて荒廃しかけたトレイルをレースのためにだいぶ切り開いたのでは無いか? と思える感じだった。

鞍部を過ぎてからの下りは、マップ上に【大ダルミ】という名前がついているぐらいの所みたいなので、水はけの良くないどろどろでぬかるんだ感じになっている場所が多々有った。 水溜りになっている所は、わざわざ下駄のついた板を適宜渡してあるが、古い板は穴が開いていたりするし、少しぬかるんだところは前に通った人々が踏んだ後がどろどろズボズボになっていた。

ドロドロの所に足が埋まらないように少し脇を行ったり、若干苔むした石が有る下りで リンドウがクキごとちぎれて落ちていたりするのを目にしたりすると、罪悪感というか、情けなぁ〜い様な、ネガティブな気持ちが募って足が止まりそうになって、転びかけたりして来ました。 少なくとも、自分は踏まないように注意しようと思って、集中集中と呟いて淡々と下りを走っていった。

普段人が通っていないルートの様で、トレイル上に転がっている石の表面が苔むしている物が多々見られた。何時転んでも良いように、若干滑りつつ、着地を柔らかく、荷重をあまり一箇所に掛けすぎないように注意しつつ進んだ。

この辺りで、どうも普段に比べて、下りがゆっくりしか走れないのが妙な感じがしつつしばらく走っていた。しばらく走ってやっと気付いたのだったが、サングラスを掛けたままだったので、日が傾くにつれて徐々に暗くなって地面が見えにくくなっていたのだった。(私は、山本光学のSOU−Mの確か、可視光透過率80%ぐらいのものを使っていて、昼間は稜線沿いの木の無い場所や、木陰を、出たり入ったりする分には照度的に大差無いが、夕暮れにレースペースで下りを走るのにはやはり無理なのでした。 私は、サングラスは、防止が飛ばない様にするクリップを片方にだけ付けて、帽子の片側の脇にクリップする様にしています。 そうするまでは、良くサングラスを落としたり、なくしたりしていましたが、無くさない様になりました。 )

サングラスを外して、おでこの位置に上げると、地面が良く見えて普段のペースで下りを軽快に走ってしまいました。80km過ぎまでずっと下りが続くので、結構長い距離を比較的速いペースで走ったので81km地点、6Aのエイドに着いた時には結構疲れてしまっていました。



◆◆◆ 6A(81km地点)  ◆◆◆


6Aは何と言っても、味噌汁がとても美味しかった。

そろそろ日没を過ぎて、徐々に肌寒くなって、さすがに81kmも動き続けて来たのだから、補給はしてても塩分・ミネラルが失われているので、味噌汁がメチャクチャ美味しく感じられた。 五臓六腑に染み渡る感じで、半分だけおかわりしてしまった。笹寿司、ジャガイモ、レモン、チョコと、ちょっと食べ過ぎてしまった感じでした。


6Aからしばらくは、道路のアスファルトの脇を淡々となだらかに登って行く感じでした。

しばらく、淡々と走っていましたが、対向車のヘッドライトの明かりを反射して私の目玉が光って見えたためか、目に虫が思い切り飛び込んで来ました。何の虫か分からないが、眼球に当たる寸でのところで瞼が反射的に閉じて挟まってくれました。 道路の脇に佇んで、ザックに入れて残っていた予備の水を入れたペットボトルの水で眼球をゆすいで、とりあえず痛みも違和感も無いので、帽子を目深にかぶってつばを下向きにして、しばしゆっくり歩いて気力が戻るのを待ちました。

若干気持ちが滅入ってきましたが、なだらかなロードの登りを、今回相棒の彼が頑張って走っていくので、しばらく淡々と走り、ちょと歩き、しばらく淡々と走り、ちょと歩きを繰り返して行った。2km弱ロードを走って行くと、なんか湿原みたいなところに、木道が通っていて、ところどころ木道がなくなってたり、穴が開いてたり、地面を走っているとしっかりした地面だったり、水溜りでぬかるんでいたりと、微妙な感じのところが2km弱続いている。

しばらく行くと、右に曲がり、戸隠神社の奥社に繋がっていく道(参道)に入り、微妙に凸凹が多く、両端に結構大きめな浮石が転がっている、固く踏み固められた直線の地面が1kmぐらい続いていた。 突き当たりは随神門というところだったみたい。とうろうが有って、スタッフの方に左に曲がってくださいと言われるまま誘導にしたがって進む。

そこから先、どんなものが有るのだろうか? と若干期待感が有ったが、しばらくすると、土の上にコンクリートの平たいブロックが微妙にずれながら置かれたところとか、木道?だったかが1.5kmぐらい続いていた。

この、戸隠神社の奥社の随神門までの直線と、そこを左に曲がってコンクリブロックの上を進んでいく部分は、既に真っ暗闇だったこともあるが、別にトレイルでも無いし、その場所を通る事の意義は感じられなかった。コース変更が有ったため、110kmという距離を確保するために、仕方なしに遠回りのルートを確保しただけでは無いだろうか。


◆◆◆ 7A(87km地点)  ◆◆◆

7Aのエイドでは、共通メニュー以外は、コンソメスープ、温泉饅頭など。個人的には、再びここで味噌汁を出してくれた方が嬉しかった気がする。ミネラル不足で痙攣してはいけないので、ジャガイモのスライスに塩を多めにつけて、美味しかったので3切れほどバクバク食べてしまった。

ちょっと、溜まってきた感じがしたので、気張って少しだけ出してからスタート。

ここから、90km地点を経て、8Aの92.3kmまでは、余裕が有れば走れるのでしょうが、登りは周りの人たちと暗いロードの夜道を淡々と歩いて登って行きました。 今年は、この辺りで走れませんでしたが、次に参加する時は、ゆっくりとでも良いから、走れる区間は走って行きたい。


◆◆◆ 8A(92.3km地点)  ◆◆◆

淡々と進んで行って、92.3kmの8Aに到着。8Aは、戸隠スキー場のふもとの位置の様で、第3関門で制限時間は24時。

たまたま、エイドスタッフに知人が折られたので、結構リラックス出来た。その時彼と話したのは、まだ先は結構あるけど、さらに長い100マイルとかの長いレースを完走するための挑戦は、体感的には全く私の今の体では想像出来ない感じで、全然無理なんじゃ無いだろうかと話したりした。とにかく、初ウルトラトレイルなので、ゴールする事がメインだから、最悪残り全部歩いてでも良いから、あとはもう、ただただ淡々と進もうと思うと話した。

ここでは、戸隠そば、コンソメスープ等を頂いた。そばは、かけで温かい汁で頂いた。 やっぱり、味噌汁欲しかったなぁ。。。

しばらくすると、スタートから同じ感じで進んで来た彼がエイドい到着。もう、後は淡々と進んで行くしか無いので、も少し待つから一緒に行きましょうか! と話すと、まだ先は分からないし、もう少しエイドにいるから先に行ってくれと言われて、とりあえず半分めげたハートを抱えて、淡々と進み始めた。

(確か)しばらく、3kmぐらい林道を進むと、最後の急登、瑪瑙山1748mの山頂に向かって登って行く。 とにかく淡々と歩みを進める。山頂手前は、溶岩弾?というのか、10cm〜20cm位の、尖っていない石がゴロゴロ転がっている登りを確か進む。 一旦下って、瑪瑙山の斜面をトラバースする様に、今度こそトレイルが続いた。 暗闇なので、集中していないと転んでしまうから、自分が普段口の中で唱えている呪文を唱え続けた。

【 楽に、軽く、スムーズに! 】

と。本当は、BORN TO RUN に出てくる言葉では、

【 楽に、軽く、スムーズに、速く! 】

なのですが、とりあえず、速くはいらないので、歩調に合わせて、

 楽(右足)に(左足)、軽(右足)く(左足)、スムーズ(右足・左足) にぃ(右足・左足)

唱えつつ歩みを進めると、その間があまりアップダウンの無い、良い感じの山道だったので、集中を切らさずに走ることが出来た。

そうして、何とか歩みを進めていると、漆黒闇のトレイルの中、道の脇に座って休んでいる人がいた。 とりあえず、補給食とか足りてますか?塩分要りませんか? と尋ねると、足りているとの事だった。


何とか、コース中の100km地点に到着

それまで、最後再び淡々と走れてはいたが、後はゴールに辿り着けばよいのだから、とにかく淡々と進もう! と しばらく、完全な歩きに切替えてしまった。それから、3kmぐらい進むと、再び林道に入ってしまう。

林道の区間は、細かい砂利がメインで、それほど走りにくい感じでは無かったはず。 案内の方に、ここからしばらくは、ほぼ平坦な林道との説明を頂いたが、なぜか微妙に登っている様に感じられた。実際、マップ上でも、等高線に沿ってほとんどクロスせずにうねうねと林道が続いているので、確かに登ってはいなかった筈なのだが。 ゴールまで、残り7kmと少々のところは完璧に歩いていた。 そこで、ずっと歩いていたのだが、抜かれたのはせいぜい4人ぐらいだった。歩いていると、メインのヘッドランプが暗くなって、サブのハンドライトも徐々に暗くなってきた。このまま歩いていると、時間が掛り過ぎて、ライトの電池は完璧に無くなって、最悪闇の中をライトなしで動き続けなくてはならなくなるので、制限時間の中でゴール出来なくなってしまうのでは無いだろうか!!!と、そんなことをブツブツ呟きながら歩いていました。

とりあえず走ろう! っと、再び走り始めると、気持ちが萎えただけなので当然淡々と走る分には問題無かった。

最後は、飯綱高原スキー場のゲレンデの下りを少しだけ走り下ってからゴール。

途中、相当歩く事しか出来なかったため、酷い疲労感や、顕著な足裏の痛みとかは生じず、淡々とおだやかにゴール♪

長かったねぇ。。。 でも無事、初めてのウルトラトレイル110kmを完走出来て良かった♪


【翌日 表彰会場で張り出されていた 結果概要】

完走率は、70.8%


【PolarのRS800SDのグラフにコメント追記】

Polarの画面のスクリーンショットをパワーポイントに取り込んで、コメント色々追記しているだけで、コメント他が無いのがもともとの画面です。

今回も、心拍計なのに心拍は計らなかった。心拍計のバンドが、ネットに入れて洗濯した後にどっかへ行ってしまったから。さらに、Polarの足の甲に装着するスピードのセンサーは合計3個も潰して壊してしまっているので、再び高い金を出してまた自分の足使いの稚拙さで潰してしまうのは嫌なので、その後購入はしていない。 なので、高価な、ラップタイムと、標高の記録にしか使えていない。。。

上記にも書きましたが、50km地点までが6時間30分、50km〜100km地点が10時間5分。そして、最後の10kmが1時間47分。 これが、私の実力を良く現していると思います。


【 完 走 証 】

見ての通り、木の盾です。これは、信越五岳のマーク、全体ルート、標高の断面、日付、氏名、タイムが、厚手の杉(?)の木の板の盾に彫り込まれているものです。 翌朝の表彰式の時には、完走者ほぼ全員の分が準備されていて、これを持って帰れます。



◆◆◆ 補 給 食  ◆◆◆

 パワージェル 4個、カーボショッツ 3個、饅頭5個、OKANIC 2パック、SUPER CITRIC 3袋、ミネラル塩少々。

 ただし、これらは前半50km地点までの補給食だったと思う。それ以降は、淡々と、エイドの食事を食べる事を楽しみにして歩みを進めていたので、工業製品の補給食は口にせず動き続けていった。



 *   *   *   *   *


最後に、無理やりに難点を挙げるとすれば、

◆私は、林道が苦手なので、トレイルとトレイルを繋ぐ、気力と体力が充実していれば走れる筈のなだらかな林道の登りは、私個人にとっては苦痛に感じました。林道は、定義としてはトレイルに含まれるのかもしれませんが、林道は完全に人工的な路面なのでトレイルとは言いたくない。最後の方は、殆ど林道を走っている様な気がしていた。割合としては、3割とかもう少しなのかもしれないが。 ただ、林道で無い山道で大部分の距離が構成されていたとしたら、今回のレースがもっと過酷なものになっていて、私には完走出来なかったかも知れない。


◆スタッフの皆さんにも、コースを良く知らない方もおられた様だった。

 コースを頭に入れて、自分がいる場所から次のエイドまでの距離を常に頭に入れて走れるぐらいの余裕が有った方が確かに良いのかもしれないが、私にはそこまでの走力・能力は無かった。なので、各エイドの間の、ロードからトレイルに入っていく箇所、曲がるところなどに居られるスタッフの皆さんから、次のエイドまで2km少々ですよ♪ と励まされて、とりあえず後二キロだから淡々と走ろうと思って、どう考えてももう2kmは走ったはずなのに、次の曲がるところでスタッフの方にあと2km弱ですよと言われたりした。確かに、手前の曲がったところでは2kmぐらいと言っていた。その後、どう考えても2km近く走った筈なのに、再び次のエイドまで後2km弱ですよと言われると、何を信じて良いのか分からなくなってきます。

 それから、後半80km以降ぐらいで、これからしばらく下りが続きますよとか、これからゴールまでは登りは有りませんよとか励ましの言葉を何度も頂いた。概ね正しい情報なのかと思うが、これはどう考えても登っているじゃないかという場合が度々有った。なので、瑪瑙山手前に居られたスタッフのかたに、後はもう登りは有りませんよと言われて、思わず 本当に本とですか?てな感じで走り去りながら聞き返してしまった。

 スタッフの方も、本当にコースを分かっていない、山に詳しくない人もおられたのだと思う。ただ、最後の最後の林道については、もう後は平坦な林道ですよと言われたのに、どうしても、なだらかに林道が登っている様に感じてならなかった。後で、ポラールのグラフを見てみると、全体としては明らかに下っている傾斜になっていた。 という事は、疲れてくると、平坦な林道も若干登っている様に感じてしまったということが有ったのだと思う。

◆五岳

 信越五岳という名前なので、信越の五つの岳を走りぬけるトレイルランニングレースということです。

( いや、どうも、私の思い込み、勘違いだったのかもでした。。。 でも、個人的な意見は書いておきます。 )

 今回は、数え上げていくと、

  一つ目 : 斑尾山( 1381m )

  二つ目 : 袴岳( 1135m ) : これはカウントに入れないのかも。

  三つ目 : 御巣鷹山の斜面( 等高線から約1600m )

  四つ目 : 瑪瑙山 ( めのうさん 1748m )

 五つの岳は無く、やっと三つを数えるぐらい。

パンフレットには、妙高山黒姫山戸隠山飯縄山が載っているが、これらの山々は遠くに眺めるだけでルートには含まれていない。昨年の100kmの時は、飯縄山が含まれていた様ですが、安全を配慮してとのことで今年は飯縄山へは行かなくなった様です。

 飯縄山の変わりに、瑪瑙山とか、細かい事は私はどうでも良い気がします。

 レースの名前が五岳というのだから、全部で五つの岳、主な5個の山を縦走するコースレイアウトとする事は、レースの名前からして必須なのでは無いでしょうか。 今回は、袴岳を含まなければ、三岳です。三岳とすると、レースの名前も【 信越三岳トレールランニングレース 】となってしまいます。

 ただし、本当に五岳を縦走するレースで有ったなら、私は22時間の制限時間の中で無事ゴール出来ていたかどうか、正直なんともいえないなということは否めません。。。