※2009/06/06 最近、勝手に命名している、自分にとって楽に、気持ち良く下れる走法。
 登りに関しては、この様な楽な走法は編み出せていません。


緩やかな下りで、若干テクニカルな地面を快適に走っていると、少しづつ自分の走りを思い出した。


少し、広めに根が張っている場所では、低めに跳ねて飛び越える等をしていると、案外楽に通過する事が出来る。難しい場所をクリアーするのに、無理ない範囲で少しジャンプするというテクニックを昨年末の講習会で習ったのだったが、何で普通に走るのも大変なのに、ジャンプすると楽なのだろうかと、ずっと不思議に思っていた。


ジャンプするのは足が引っ掛かるリスクを減らすだけで、着地をタタッと、両足で前後に着地すると楽に着地出来るのに気が付いた。木の根が張っている場所や、見渡しの良い場所で一箇所だけ岩が固まって突き出ている場所等、軽く跳ねて、着地をタタッと、両足で前後にするととても楽で、転びにくい。


家に帰ってから、何気なく、ジオグラフィックTVの動画をまた眺めてみた。

 NATIONAL GEOGRAPHIC 陸の哺乳類
(シマウマ、チーター、オオカミ、イボイノシシなど。 )

http://www.nationalgeographic.co.jp/video/ngvideoplayer.php?embedCode=h1NzExOu2iFGIBtgeIVIkv5N2mdKqLVL&class=4


を見てみると、ふと思った。元々、哺乳類は、4本足で走っている。

足の動きとしては、一本の足でそれぞれ独立に地面を蹴るのではなく、前足2本、後ろ足2本のそれぞれで、若干時間差を置いて地面を蹴って、着地も2本がセットになっている。

それに対して、人間はどうだろうか。動物の動きが本来だとすると、大分無理のある一本足で独立に地面を蹴って着地している。果たしてこれは、理想的なのだろうか。

タカタッタのNo.1 の中で、有名なトレイルランナーの選手のトレーニングの例として、片足スクワットをやる場面がDVDに出てきていた。両足でやるのと同じように、すっすっと、片足でスクワットを行っている。


私は、普通の人間で特別なトレーニングは行っていないので、片足スクワットは全く出来ない。そして、今回レース後半に確信したのは、急な下りや、木段などを平地と同じ様に片足で走るには、片足スクワットを行えるぐらいの脚力が多分必要で、そんな凄い脚力は、私には備わっていないし、訓練してもそれは無理だろうということ。


とすると、どうすれば良いか。動物の様に4本足で走ったり、下ったりするには骨格的に無理。なのでたまたま私が試したのは、下りで両足を使って着地しつつ走ること。勿論、両足をそろえて着地すると、両足幅跳びみたいになってしまうので、揃えずに、それぞれの足は前後に時間差を置いて着地し、木段なら別の段に着く。


その際、各足への荷重を、前足6割、後ろ足4割の様に掛ける体重を分けることで、衝撃・荷重が分散されるので足腰靭帯への衝撃が軽減され得る。前足・後ろ足の組合せを、しばらくしたら入れ換える様にすれば、片方の足が過負荷で疲れてしまうような事も防止出来る♪


このように、右足と左足が独立した足として捉えるのでは無く、後ろ足の2本セットと考えて使う事で、若干野生動物の様な動きが出来る。

この変な走りをするメリットは、

  • 一歩ごとの衝撃を右・左に分散させることが出来るので、足への負担が軽くなる。

  (膝の外側の靭帯が痛みかけていたものが痛く無くなった。)

  • 両足を使って負荷を分散させて着地出来るので、酷い捻挫をするなどのリスクが減る。
  • 私の筋力では、片足で走るよりスピードが出せる。

  (今回、最後の下りとゴールまでで、20人ぐらい抜いた)

  • 疲れない。

 ※2009年10月13日追記
  疲れないと当初書きましたが、自分にとって長いレースで、
  その最後の下り坂(ハセツネの日の出山〜金刀比羅尾根など)
  を下る様な場合には、それでもやはり疲れると感じました。
  走法の限界というより、体力の限界かも知れません。

 ※2010年12月追記
  今年は、ダイトレは5時間切り、ハセツネは1時間短縮し13時間台、
  京都東山36峰MMは3時間切りと、地道に試行錯誤しつつ楽しみながら
  色々改善しつつあります。この着地方法も使ってはいますが、段差の大きな
  木段や落込みなどでの活用により限定し、一歩一歩の着地の衝撃をいかに
  小さく丁寧に着地出来ないかと心がけるようにしつつあります。そうして、
  今年のハセツネでは最後の下りでやはり足裏が痛くは感じましたがゴール
  まで歩くことなく駆け抜ける事は出来ました。東山36峰では、adizero
Japanで出場しましたが、これも丁寧な着地を心がけて最後のゴール前まで
  軽快に、体感的にはキロ4分台の様な感じで駆け抜ける事が出来ました。
  将来の100マイルレース挑戦に向けて、徐々にバージョンアップ中です♪

という物です。


楽に、急な下りを速く走ることが出来て疲れず、足にダメージが蓄積しない。

後日、2009年5月5日に、ランニングショップ主催の六甲山縦走トレランツーリングの時に、六甲山931mからの下りで、前の方の次のグループ辺りに入り、なかなか快適に走っていたときのムービーが以下です。途中で、下りの木段から平坦な箇所に差し掛かった時につんのめりそうになって、カメラが下を向いてしまった。

何と無く、鈴木博子さんの足運びが似ている気がしていた。彼女はスキップする様なイメージで走っているらしい。鏑木毅さんは、ダンシングのイメージらしい。 スキップ & ダンシング ♪


ただし、要注意なのは、普段に出した事が無い様なスピードが出てしまうので、前につんのめって激しく転んでしまうリスクが有る。この走りを行う時は、自分の感覚で60〜70%程度かなっという感触で走っておいた方が良さそうです。

 ※木段や、段差の大きな落込みを下る場合はこの走り方で私はしのいでいます。
  それ以外の、普通の登り・下りのトレイルについては、以下が参考になります。

  『Trail run for the fit! 鏑木毅トレイルランニングセミナー』
   http://d.hatena.ne.jp/jun-sky/20090124


リスクだけでなく、私は最後の下りで調子に乗って走っていたら、一回木段を踏み外して転び、顔面を軽く木段に打ってしまった。気持ち良く走れるからと言って、普段に無いスピードを出してしまうと、後ろにズルズルっとしりもちを着くのではなく、前向きにつんのめりつつ転んでしまう。


私は、そういう転び方は、昨年トレイルに挑戦しはじめてから、初めてでした。運が良かったと捉えるべきだと思いますが、右目の脇を少し擦りむいてしまったが。それ以外どこかを打付けたり、捻挫したりも無かった。


今回は、完璧な晴天で、日光の眩しさを軽減するために、サングラスを着用していた。だが、昨年末に入手した薄茶色のSWANSのサングラスは、トレイルで落として無くしてしまったので、17%と柄に書かれている、可視光の透過率17%の物を着用していた。

当日の太陽の下ではこれぐらいの透過率でも丁度良かったのだが、トレイルに入り、木陰に入ると暗くて、地面の石や木の根、下りの木段を視認しにくいため、サングラスを外して下ってしまっていた。これはとても反省すべき行動で、私自身は、以下の様な心がけが必須だと思う。

∴下りで走るときは、激しく転ばない様に、必ず60〜70%程度の速力に抑える(私の様な初心者は)。
 そして、木陰を走るときも眼球保護のために、明るめのサングラスを必ず着用する。


なかなか適当なサングラスが見つからずにいたところ、有名なトレイルランナーの方のブログに、サングラスの紹介が載っていたので、試しに使ってみようと思う。


試せるならば、可視光透過率50%前後ぐらいから明るめの物を、日向、日陰と試して、自分の目に合っているものを選定するのが良いかもしれない。私は、2007年にメタボ解消のため、毎日歩き始める様にしてたときは、すれ違う相手に不審に思われない程度に相手に瞳の動きが見える、可視光透過率40%の、若干明るめの2000円ぐらいのスポーティに見える物をアメ横で買って愛用してきた。案外、安価で明るめで、スポーティなサングラスは流通していなくて、そのサングラスは何回も地面に落としてしまってレンズ面が擦れてトレイルには使えなくなってしまったが、適度に明るくて、眩しくないサングラスが無いかと思っていた所でした。

手前が今回の透過率17%のもの、奥が以前使っていた40%透過の物。

 ※17%では、木陰で地面が良く見えず外してしまっていた。以前使っていたものは、落として傷だらけになってしまっていた。。。

トレラン、ランニング、ウォーキング何をやっても、毎日歩いたり走ったりしていると、落として路面に擦りつけてしまったりするので外れても下に落ちない工夫が必要。普通のサングラス(透過率の低い)だと、地面の凹凸、岩、根などが良く見えず、思わず外してしまったりして、帽子の上に載せてたりすると トレイルで落として気づかない場合が有る。高いやつを入手して無くすとガッカリします。

上の写真の様に、たまたまちゃんと目をつぶって、眼球をそれて木段に擦り付けたから良かったが、運悪く眼球自体や、眼球を瞼の上から擦り付ける様なことになっていたら、無事では済まなかったのでは無いかと反省している。

トレイルを行く上で遭遇しうるリスクを連想すると、


◇(今回のトレイルでは無かったが) 交換末期の木段の両脇の杭の木材が、風雨に晒されて細くなったり、シロアリに食われて細くなっている場合に、細い錐状の木片が尖ったまま上を向いている場合がある。

◇木段の固定を時々かすがいで行っている部分を見かける時があるが、そのかすがいの尖っている部分が外れて引っかかる様な位置になっていて、それに顔面を擦りつける。

◇木段や、かすがいの様な人工物に限らず、木の根の先が上や斜め上を向いていたりする場合がある。

◇枝がトレイルに被さっていたり、先行するランナーに引っかかった枝が勢いを増して追走するランナーの顔面を急襲してしまう場合。

◇蜘蛛の巣がトレイルを横切り、巣自体や、巣に巻き取られた異物が運悪く目に飛び込んでしまう。

◇小バエ、蚊等の昆虫類が眼に飛び込んで来る。


などが挙げられる。



これは、何も、スピードを出して走らなくても、歩いていても確率的には遭遇し得るリスクだと思う。

残念ながら、レースの翌週に体調不良となってしまい、この走り方が本当にそうなのか、レース後に再チェック出来ていないので、いまいち確信が持てていない。

 ⇒ その後、十二分に活用し、ある体力・走力のレベルにおいては十分有効と確認済。